アセテート編集者日記

アセテート編集者による日記です。
編集作業の実況中継のほか、編集者のつぶやきを掲載しています。
*editorNの日々のつぶやきはhttp://twitter.com/rheninに移行しました。ここではきちんと本の制作進行をお伝えします。また書評等も掲載予定です(091018)。
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2004年 1月 10日 (土曜日)

納品

印刷会社より、『近世建築論集』納品。
400部といえども、かなりの量である。担当の人がカートを引いて白い紙にくるまれた本を運んできた。
挨拶もちゃんとしないうちに白い包装紙を破り、本を手に取る。

表紙に目をやる。マット加工でさらに黒に深みが増し、光の加減で写真の見え方が変化する。期待していたとおりの仕上がりになっている。とてもカッコよい。
ページを開く。今まではインクジェットで微妙に字がにじんでいたためか、字がとてもシャープに見える。
最初からざっと見る。一冊の本として、1部はゆったりとし、2部は濃密に情報がおさまり、3部でまたゆったりとなり終わるという流れを感じることができた。
編集の最初から意図していた、莫大な情報がコンパクトにぎゅっと納まっているという本の雰囲気がよくでていると思った。本のサイズが少しでも大きくなっていたら、こういった雰囲気はでなかっただろう。
ただ、ページ数も多く表紙も厚いため、まだページの開きがかたかった。少し馴染ませてから読んでください。

本づくりを初めて半年。何度か路頭に迷いかけましたが、editorNをはじめとするアセテート組織員の方々、印刷会社の担当の方のご協力のおかげで何とか完成させることができました。どうもありがとうございました。ご予約頂いた方には、発売日の延期などで大変ご迷惑おかけしました。また、本の内容や本自体に関するご感想やご意見など頂けましたら幸いです。
- editorM -

2004年 1月 07日 (水曜日)

『近世建築論集』発行まであと8日

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。『近世建築論集』発行まで10日をきりました。

5日に印刷会社の担当の方に納品日の確認をする。印刷自体はすべて完了しているようで、後は製本を残すのみであった。
9日の午前中に製本作業を行い、午後には納品できるとのこと。
予定どおり15日に発行できそうである。


- editorM -

2003年 12月 30日 (火曜日)

表紙完成

思ったより小さいが、しかし一台何億とする機械が5台ぐらい、結構な音をたてながら印刷物を出していた。
24日、表紙印刷立ち会い。

担当の人と印刷工場に着くともう表紙のサンプルが50部ほど刷られていた。すぐに確認。
今までインクジェットプリンター、レーザープリンターで何度もスタディし、見てきた表紙であるが、思った通りの色が乗っているのを見たのはこれが初めてであった。綴りと漢字のチェックをするだけで最終確認は終了した。色の調整をしてくださった担当の方には本当に感謝しております。

最終確認をして5分も経たないうちに、400枚の表紙が印刷される。あっけないくらいの速さである。

表紙はさらに特殊加工が加えられる。PP加工というもので、つや消しでマットな仕上がりになる。特殊加工の工程までは立ち会えなかったが、どう考えてもカッコ良いものになるという確信を得て、工場をあとにした。
- editorM -

2003年 12月 23日 (火曜日)

校了

近世建築論集が遂に校了をむかえた。

18日に校了し印刷会社に最終の原稿を渡すが、フォントに関して問題が発生し、もう一度確認をする必要が生じる。
19日に印刷会社に直接行き、その場で問題の箇所を何点かの修正を行なった。最終の版下を目の前にすると何とも言えない気分になった。
表紙の印刷も印刷会社の方の努力のおかげで、こちらが意図していたような色にかなり近づいていた。
しかし、表紙は特殊加工が入るため、最終の仕上がりがどうなるのかは刷ってみないと分からないところがある。

24日に表紙印刷が先行して行なわれる。またまた印刷会社の方に無理を言って、印刷に立ち会わせていただけることになった。
『近世建築論集』最後の仕事である。


- editorM -

2003年 12月 16日 (火曜日)

版下印刷完了

金曜日、印刷会社から版下が届く。
ざっと見たところ、かなり良い感じである、心配していた図版の印刷も何点は除いてきれいに線がでていた。
しかし表紙のサンプルはこちらが意図していたものとは少し異なるものであった。黒が白けたような印刷になっており、題名の赤も変に明るく浮いている。
担当の方がいうには、黒の印刷が一番難しいらしい。予算を抑えるために、表紙の印刷は二色刷りで行なっていたが、カラー印刷にして黒を表現したほうが奥行きのある黒がでると言われる。
無理を言ってそれでサンプルを作り直してもらえることになった。

今は最終の校正中。18日に校了である。
- editorM -

2003年 12月 12日 (金曜日)

編集終わる

遂に編集作業が終了した。明日印刷会社から版下ができあがる。
結果的にはeditorNが書いているように、予定の100ページ増、400ページの本になってしまった。しかしこの本に無駄なことはいっさい載せてないつもりである。必要と判断したものしか載せていない。
その必要性は今すぐではなくても、40年後とかに利いてくるはずと信じている。

ぼくも歴史研に籍を置くものとして、資料のありがたさというのを少しは知っているつもりである。図書館の地下で資料を漁っているときに、目当てのものにめぐりあう瞬間は研究者への感謝の気分でいっぱいになる。

『近世建築論集』編集には、そんな思いも込められている。

- editorM -

2003年 12月 07日 (日曜日)

見積もり

印刷会社より見積書がファックスされてきた。予算をはるかに超える金額。ショック。editor Nとeditor Kに見せるが、同様の反応。
とにかく印刷会社のOさんにすぐにメールを入れ交渉する。
するとOさんからすぐに電話がかかってきた。
「希望の予算内で何とかやってみます」、そして「アセテートの立ち上げに少しでも協力したい」とまでおっしゃっていただいた。ほんとにうれしい言葉である。

鬼の追い込み作業にも力が入る。editorKは昨日徹夜(たぶん)で差し替え図版のスキャンををしてくれた。ほんとに助かります。
僕は一日中校正の手直しに追われていた。明日中には終わらしたい。

そう言えば、表紙の最終デザインも完成した。ここで使われている写真は、本書に収録される論文「白いくりがた」の図版のひとつである。できたばかりの洋館のベランダで(元)武士と洋館の主である西洋人が対面し、くつろいでいる光景はなんとも言いがたく、不思議なものである。
表紙のデザインをどうしようかと悩んでいたときに、この写真を見てすぐにデザインの方向が決まった。それから半年近くこの写真を机の前の壁に貼り作業を進めているが、この写真の魅力は一向に変わらない。
- editorM -

2003年 12月 03日 (水曜日)

見開きの色

校正に入った。各編集者総出の作業だ。大きな問題が出なければよいが・・・・

今日見開き紙の色を検討していた。候補にのぼったのはオリーブやカーキ。editor Nに相談したが、少し唐突すぎると言われ、考え直す。本の最初と最後に飛び込んでくる色だけに慎重に選ぶようにする。もう一度僕の大好きな本を見直してみよう。
- editorM -

2003年 12月 01日 (月曜日)

関西ならでは

昨日、今日と集中的に作業をした。昨日は第3部の版下作成。今日は表紙、中表紙、各部扉、奥付の細かな調整。

神社の図版が一枚足りないので、昨日か今日にその写真を撮りに行こうと思っていたが、あいにくの雨で行けずじまいであった。
でも、必要なときにすぐに撮りに行けるのは、関西ならでは。
唯一、住んでてよかったと感じるときである。
先々週も京都に図版で使う写真を撮りに行った。

明日はアセテート会議。400ページ鬼の校正作業がまっている。
- editorM -

2003年 11月 24日 (月曜日)

参考書

今日は一日作業ができた。第二部の三分の二くらいまで、一段組に組み直すことができた。とにかく一番長い中谷さんの論文を終えれてホッとしている。
この論文は編集作業で何度か読み直しているが、いつも異常な感じを抱いてしまう。とにかく緻密で、それでいて論の幅が広い(変な形の塔の話から始まって、江戸の出版史もおさえ、核心の規矩術の展開を論じる)のである。僕は卒論の参考にこの論文を読んで、逆に筆が止まった。

これから卒論や修論など長い論文を書く人は、是非この中谷さんの論文を参考に読んでほしいなと思います。
- editorM -
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