アセテート編集者日記

アセテート編集者による日記です。
編集作業の実況中継のほか、編集者のつぶやきを掲載しています。
*editorNの日々のつぶやきはhttp://twitter.com/rheninに移行しました。ここではきちんと本の制作進行をお伝えします。また書評等も掲載予定です(091018)。

ロース本の解題者決まる(ロース本進捗状況)

アセテートよりアドルフ・ロース『虚空に吼える』を刊行する際にあたり、その解題的論文をどのようにしたらいいか悩んできました。もちろん有名な建築家の方に頼むということもありうるのですが、ロースの本は固有名詞も多く、われわれチームとしてもその解明に多くを費やしてきました。奥は深い。江戸東京学と同じように、あるいはそれよりも深く「ウィーン学」というのがあるわけですから。
特にロースが当時参考にしていた文化人類学(現在の学者からは文化人類学とはみなされていない)の性格など、検討すべき部分はいろいろあります。
やはり「ウィーン学」の専門家、そして出来れば生粋のウィーン人にかいていただくしかないだろうとの方向性の結果、探索2ヶ月。

先週土曜日、校正をしていただける立教大学のドイツ語文学研究者の林志津江先生とともに、現在首都大学東京にて都市教養学部に在籍されておられるヴァルター・ルプレヒター博士(Dr. Walter Ruprechter、ご発表論文リストなど)にお会いすることが出来ました。そして林先生翻訳のもと、ロースに関連した19世紀末ウィーン学の一端を紹介する解題を書いていただけることになりました。日本料理やさんでゲシュプリット(ワインのソーダ割、ウィーン名物)を味わいつつ、快諾をいただきました。
出版がやや遅れ気味ですが、ご容赦下さい。資料的価値のあるものを作りたく、ご期待いただければ幸いです。

editorN - カテゴリー:Nの日記 11/01/09